南の島工房一級建築士事務所

私は、大学を卒業した後、淡路島の左官職人のところで建築を学びました。いわゆる建築家が唱える理論や構想を立てることを目標とせず、手を動かし体で日本建築を感じてきたといえるでしょう。そのせいか、建築の素材を中心に空間づくり進めていくのが私たちの事務所の特徴になっています。また日本建築には、自然素材を細やかに作りこむ職人文化のメンタリティが残っています。この文化を大切にしながら、日々の設計作業では、職人と現場で話し合い作り上げていくことを前提にすすめていきます。たとえで言えば、私たちの描く設計図は、脚本のようなもので、職人がどのように作り上げるかを記している本のようなものといえるでしょう。 日本の文化というとすぐに畳の和風をイメージするかもしれませんが、現代の椅子文化とうまく合わせていく必要があるといえます。日本の従来の建築の一番の特徴は、内部と外部が微妙につながっていることです。その代表例は縁側や土間ではないでしょうか。現在新築で作られる住宅でこれらの部分はほとんどみられることありません。私たちは、外と緩やかにつながる空間、いわば現代の縁側、土間の空間を創造していきたいと思います。私たちの建築に対する考え方にご興味のある方はご気軽にお話しください。お待ちしております。